カナダのMcGraw-Hill Ryersonは,インターネットを介した学習(eラーニング)の効果に関する調査結果を現地時間6月10日発表した。1999年は,eラーニングが学習目標の達成に「大変重要」と評価した回答者はわずか22%だったが,2002年にはこの数字が57%に急上昇した。「高等教育において,eラーニングの重要性が急激に高まっていることが明かになった」(McGraw-Hill Ryerson社)

 調査はカナダ国内の大学のさまざまな学科に所属する大学教員1177人を対象に,アンケートを実施したもの。

 回答者の68%は,eラーニングがトレーニングや専門教育の学習成果に「非常に役立つ」と答えた。また,60%は,Webサイトを利用した学習コースが教育目標の達成に高い重要性を持っていると評価している。

 「Webベースの技術は,教育の世界でも幅広く普及している。84%の教員がeラーニングをカリキュラムにうまく統合させていると回答した」(McGraw-Hill Ryerson社高等教育担当プレジデントのPetra M.Cooper氏)

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