米Hewlett Packard(HP)社は,企業向けに米Cisco Systems社の大規模SAN(storage area network)用スイッチ「MDS 9000」ファミリの再販を開始する。同社が米国時間6月11日に発表した。今回の提携によりHP社は,SANインフラ・ソリューションの拡張を目的としている。同社は,第4四半期までにCisco社のMDS製品ファミリの全製品の再販開始を予定している。

 再販契約により,HP社は,まず「MDS 9509 Multilayer Director」と「MDS 9216 Multilayer Fabric Switch」の提供を開始する。すでに相互運用性のテストを終了しており,特定の顧客のコンピューティング環境において同スイッチの提供を予定している。

 MDS 9000ファミリは,SANスイッチの包括的な製品ライン。複数プロトコルに対応するモジュラ型設計のスイッチ。サイズ,アーキテクチャに関わらずすべてのストレージ・ネットワークの要件に対応する。

 複数プロトコル,複数トランスポートのインテグレーション,仮想SAN(VSAN),高度なトラフィック管理機能,診断,セキュリティ機能といったインテリジェントなネットワーク・サービスを提供する。HP社の「OpenView Storage Area Manager」ソフトとの統合により,管理を容易にするとともに生産性の向上も実現されるという。

 HP社は,「Cisco Original Storage Manufacturer(OSM)」プログラムの一貫として,包括的な実装とサポート・サービスも提供する。

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