米Microsoftは米国時間6月5日,K-12(小,中,高の12年間)教育に向けたWeb対応教育ソフトの新版「Class Server 3.0」を発表した。2002年1月に可決された教育改革法「No Child Left Behind Act of 2001(NCLB)」の要求基準を満たすことに重点を置き,教師が連邦政府や州政府の定めるカリキュラムに沿って,生徒の成績を容易に管理/分析できるようにしている。

 Class Server 3.0には,州政府が定めるカリキュラム,査定基準に基づいた採点ツール,さまざまなコンテンツ・プロバイダによるWebベースのレッスンなどが含まれる。また,学区の行政官に,生徒の成績データをWebベースのレポートを提出できるように,データウエア・ハウジングやレポーティング・アプリケーションを備えている。

 「Schools Interoperability Framework(SIF)」「Information Management System(IMS)」「Shareable Content Object Reference Model(SCORM)」といった標準規格に対応する。

 Microsoft社Education Solutionsグループ担当ジェネラル・マネージャのSherri Bealkowski氏は,「学校は限られたリソースで,NCLBの要求基準を満たさなければならない。このため当社は,少ないコストで多くの価値を提供することに重点を置いた」と説明した。

 Class Server 3.0は直ちに利用可能。Microsoft社のWebサイトから評価版を無料でダウンロードできる。

 なお学校は,NCLBが定める「Enhancing Education Through Technology(EETT)2001」法により,Class Server 3.0を購入する際に資金援助を受けることができるという。

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