米Microsoftは,同社が提唱する新技術「Smart Personal Objects Technology(SPOT)」に対応する無線サービス「MSN Direct」を米国時間6月4日に発表した。Microsoft社は,「同サービスを使うと,SPOT対応腕時計を介して,ユーザーの嗜好に合った情報を直接受け取れる」としている。SPOT対応腕時計は,米FossilとフィンランドのSuuntoが2003年秋に,MSN Directサービス開始に合わせて発売する予定。
MSN Directサービスに加入すると,SPOTに対応する“スマート腕時計”で,ニュース,天気予報,スポーツのスコア,株価や映画,食事,ゲームの情報などを入手できる。さらに,MSN Messengerの個人あてメッセージや,Microsoft Outlookの予定表に設定したアラームを受け取ることも可能。サービスは,北米の100カ所以上の大都市で利用可能とする。
サービスの利用料金は,月額9.95ドル(最初の1カ月は無料)または年額59ドル(特別提供価格)のいずれか。
「MSNの重要な目的の1つは,いつでも,どこでも情報にアクセスできる環境をユーザーに提供すること。MSN Directは,ユーザーに合った情報を入手しやすくすることで,MSNブランドを大きく拡大できる」(Microsoft社MSN担当ディレクタのAnthony Rodio氏)
なお米メディアの報道(CNET News.com)によると,SPOTのOSはMicrosoft社製で,米SCA Data Systemsの開発した無線技術「DirectBand」を採用するという。また米National Semiconductorが,英ARM製プロセサ/無線受信部/メモリーを備えるSPOT対応製品向けLSIを提供する。National Semiconductor社CEOのBrian Halla氏は,「SPOT対応腕時計は,コンビニエンス・ストアでキャンディと一緒に並べられ,サービス料金込みの20ドルほどで販売されるだろう」と述べている。
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