英Sophosが米国時間5月30日に,2003年5月におけるコンピュータ・ウイルスの被害状況に関する調査結果を発表した。それによると,5月のワースト1は,米Microsoftの技術サポートを装う「Palyh」だった。
■2003年4月の被害ワースト10 順位 名称 通称など 全体に 対する割合 1. W32/Palyh-A (Palyh) 19.9% 2. W32/Fizzer-A (Fizzer) 9.8% 3. W32/Klez-H (Klez) 7.1% 4. W32/Lovgate-E (Lovgate) 4.2% 5. W32/Sobig-A (Sobig) 3.1% 6. W32/ElKern-C (ElKern) 2.4% 7. W32/Bugbear-A (Bugbear) 1.9% 8. W32/Yaha-P (Yaha) 1.6% 9. W32/Nimda-D (Nimda) 1.4% 10. W32/Opaserv-G (Opaserv) 1.1% その他 47.5% 出典:Sophos社
ワースト2の「Fizzer」は電子メールやファイル交換サービス「KaZaA」のネットワークを踏み台にして感染を広げる。PalyhとFizzerは今月初めてランクインした。
「PalyhとFizzerの急速な被害拡大は,電子メールの出入り口でのウイルス防止対策がまだ不十分であることを物語っている」(Sophos社上級セキュリティ・アナリストのChris Belthoff氏)
なおSophos社は,2003年5月に新種のウイルス/ワーム/トロイの木馬を611種類検出した。現在,同社製品が防御できるウイルスは8万2048種という。
また同社は,2003年5月における偽情報のワースト10も発表した。
■2003年4月の偽情報ワースト10 順位 名称 全体に 対する割合 1. Nokia giveaway 11.7% 2. JDBGMGR 11.6% 3. Meninas da Playboy 11.4% 4. Hotmail hoax 8.5% 5. WTC Survivor 6.3% 6. Budweiser frogs screensaver 5.5% 7. Bonsai kitten 4.1% 8. A virtual card for you 4.0% 9. Frog in blender/Fish in bowl 3.0% 10. Applebees Gift Certificate 2.3% その他 31.5% 出典:Sophos社
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