米Computer Associates International(CA)は,大規模システム向けバックアップ/リストア・ツールである「BrightStor Enterprise Backup 10.5」を米国時間5月27日に発表した。

 同製品は,ポリシーに基づいたバックアップ機能を提供する。ストレージ管理者は,企業内のあらゆる種類のデータを利用可能かつ適切なストレージ・リソースに割り当てることができる。同製品により,企業はビジネス上のリスクとストレージ・インフラ費用の両方を最低限に抑えられる。

 また,クロス・プラットフォームのアプローチによって,企業のオンデマンド・コンピューティング構想をサポートする。そのため,企業リソースをニーズの変更に応じて柔軟に割り当てができるユーティリティとして管理できるという。

 「企業は,同製品により1000ドル分の価値のデータを守るために1万ドルかける必要が無くなり,また50万ドルの価値があるデータをローエンドのシステムでバックアップして危険にさらす必要がなくなる」(同社BrightStorソリューション副社長のBob Davis氏)

 同製品は,それぞれのストレージ・タイプにもっとも適したリソースを使うために,同社の管理ソリューション「BrightStor ARCserve Backup」を含め,Iron Mountain製品や,EMC,Hewlett-Packard,日立,Microsoftのスナップショット・イメージ技術を統合している。

 また,すべての企業ストレージ・リソースの一元管理と異なるサーバーへのレポート機能を提供するために「BrightStor Portal」も統合している。

 同製品では,中央のコンソールからWindows Server 2003/2000/NT,UNIX,Linux,NetWare,Open VMSといった主要OSのストレージ・ポリシーを定義できる。また,Microsoft SQL Server,Exchange,Oracle,Lotus Notes,Sybase,SAP R/3,Advantage Ingres,Informix,DB2やその他の主要アプリケーションのバックアップとリストア機能も提供している。

 前年秋にMicrosoft社とベータ版で実施したテストでは,Microsoft SQL Server 2000のデータベースを搭載するWindows 2000 Datacenter Serverのバックアップでは,2.6テラバイト/時間を実現した。リストア機能では,2.2テラバイト/時間の速度を記録した。

 同製品は,「BrightStor ARCserve Backup version 9」環境を管理することにより,シームレスにオンデマンドのデータ保護戦略に移行できる。また,「BrightStor Storage Resource Manager」,「eTrust Antivirus」,「Unicenter Network and Systems Management」プラットフォーム,「Unicenter Software Delivery」の統合によりIT管理の機能を強化できる。

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