ドイツのLufthansa German Airlinesは,米Connexion by Boeingの航空機内向けインターネット接続サービスを導入する契約を結んだ。Lufthansa社と米Boeingがドイツのフランクフルトで現地時間5月27日に明らかにしたもの。

 この契約によりLufthansa社は,約80機の長距離旅客機にConnexion by Boeing社のサービスを導入する。対象となる機種はBoeing 747-400,Airbus A330,同A340などで,2004年初頭よりサービスの提供を始める予定。なお両社は契約金額について明らかにしていない。

 Connexion by Boeing社は,インターネット接続サービス導入作業について,ドイツのLufthansa Technik AGからの協力を得る契約も締結した。これによりLufthansa Technik社は,サービスの設計/計画/導入時にConnexion by Boeing社を支援するほか,導入キットとBoeing社の作業チームに提供する修理点検報告書の製作を担当する。

 なお米メディアの報道(CNET News.com)によると,Lufthansa社とConnexion by Boeing社は現在サービス利用料金について検討を進めているという。「2003年に実施した試験運用で,7時間~8時間のフライトで35ドルまでなら支払うという意見を利用者から得た」(Connexion by Boeing社スポークスマンのSean Griffin氏)としている。

 このほかの航空会社では,英British Airwaysが同サービスの試験運用を終えたほか,日本航空とノルウェーのScandinavian Airlines Systemが長距離旅客機に導入する方針を表明している。

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