米Forward Conceptsは米国時間5月27日,ホットスポット市場について調査した結果を発表した。それによると,2003年は米国におけるホットスポットの数が急増し,新たに約4万6000カ所で導入される見通しである。しかし2004年は,業界が最適なアプリケーション,コンテンツ,ターミナルを模索するようになり,成長が減速する。2005年から再びホットスポットの数が増加し始め,2007年には米国のホットスポットの数が53万カ所に達するという。

 2007年には,米国におけるセッション数合計が40億回,ホットスポット使用料による年間売上高が80億ドル(ホットスポット1カ所につき1万5000ドル)になるとみる。

 また2007年までに,欧州のホットスポットの数は約80万カ所,アジアでは少なく見積もって100万カ所を超える見通しだ。「アジアについては2007年までに400万カ所に達するという予測もある」(同社)

 Forward Concept社のDaniel Sweeney氏は,「サービス・プロバイダの数をみると,小規模プロバイダが市場に参入するなど,プロバイダ側ではホットスポット・サービスが“草の根レベル”まで普及している」と分析する。しかし,インターネットなど,消費者向けに提供される最先端テクノロジの成功は,ユーザー層が草の根レベルまで拡大するかがカギとなる。「例えばeコマースは,ベンダーと市場の受入態勢にギャップがあったために本格普及のチャンス逃した。ユーザーがホットスポット・サービスに強い関心を示さなければ,eコマースの二の舞を踏むことになるだろう」(同氏)

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