米VeriSign社は,米Merrill Lynch社のネットワーク・セキュリティ機器の管理でグローバルな複数年契約を締結した。同社が米国時間5月21日に発表した。契約により,VeriSign社は,Merrill Lynch社の300を越えるセキュリティ機器を管理する。契約に関わるその他の条件など詳細は明らかにされていない。
VeriSign社セキュリティ部門のBen Golub氏によれば,VeriSign社は,オペレーション・センターにて継続的にMerrill Lynch社内のシステムだけでなく,インターネット上の状態を監視する。新しい脅威と攻撃を追跡してMerrill Lynch社の機器がこれらの攻撃に対抗できるように適切に設定するという。
「管理セキュリティ・サービスは,リスクの緩和,リソースの最適化を支援する。VeriSignのサービスは,拡張性があるグローバルなインフラを使ってネットワーク・セキュリティの傾向を正確にかつスケジュールに則して判断する。顧客に最初に警告を与えることは,潜在的なセキュリティの脅威に事前に対処が可能になるため重要である」(VeriSign社の会長兼CEOのStratton Sclavos氏)
調査会社のIDC社によれば,リスクの緩和と内部セキュリティ機能の強化を同時に支援する管理セキュリティ・サービスなどに対するニーズが高まっている。VeriSign社は特定の顧客の要件に対応できる柔軟な管理セキュリティ・サービスを提供するグローバルなインフラを持つため,同市場で勢いを得るだろう,としている。
ちなみに,Gartner社の調査結果によれば,すべての垂直市場において管理セキュリティ・サービスがもっとも急成長を遂げているサービス・タイプとなっている。同社は,同サービスが,2002年の5億4780万ドルが年間成長率19.3%で拡大して,2006年までに12億ドルに成長すると予測している。
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