米Autodeskが米国時間5月22日に,2004会計年度第1四半期(2003年2月~4月期)の決算を発表した。売上高は2億1100万ドルで,前期の1億9600万ドルに比べ8%増。ただし,前年同期の2億2900万ドルからは減少した。純利益は750万ドル(希薄化後の1株当たり利益は7セント)で,前期は640万ドル(同6セント),前年同期は1760万ドル(同15セント)だった。

 同社は前期に比べ業績が改善した要因として,(1)リリースした製品の多さ,(2)同社傘下のカナダDiscreetの28%増収,(3)メディア/エンタテインメント市場の回復,(4)好調な会員制プログラム,を挙げている。

 当期は15種類の新製品をリリースした。製品ライフサイクル管理戦略の主要素の一つである「Autodesk Inventor Series」は,製造業界用の3次元モデリング・ソリューションとして「5四半期連続で売上高ベースの首位を獲得した」(Autodesk社)

 メディア/エンタテインメント市場が復活の兆しをみせ始めている。これにDiscreet社の勢いが加わり,Autodesk社全体の成長を押し上げた。Discreet社の売上高は3800万ドルで,前期比28%増,前年同期比8%増だった。

 会員制プログラム「Autodesk Subscription Program」の会費による繰延収入が6100万ドルに増えた。

 また同社は,今後の業績見通しについても明らかにした。それによると,2004会計年度第2四半期(2003年5月~7月期)の売上高は2億700万ドル~2億1200万ドル,希薄化後の1株当たり利益は7セント~10セントの範囲になると見込む。2004会計年度通期では,売上高が8億7500万ドル~9億ドル,希薄化後の1株当たり利益は50セント~60セントになると予測する。

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