米Novellが米国時間5月22日に,2003会計年度第2四半期(2003年2~4月期)の決算を発表した。売上高は2億7600万ドルとなり,前年同期の2億7400万ドル,前期の2億6000万ドルからやや増加した。純損失は2900万ドル(1株当たり損失は8セント)となり,前年同期の純損失1億7300万ドル(1株当たり損失は48セント)から赤字幅を縮小した。

 2003会計年度上半期の売上高は5億3600万ドル,純損失は4100万ドル(1株当たり損失は11セント)となった。前年度の上半期は,売上高5億5200万ドル,純損失1億6500万ドル(1株当たり損失は46セント)だった。

 施設関連のリストラ費用,合併に伴う債務,投資減損など,一時的な費用2500万ドルを除いた純損失(非GAAPベース)は700万ドルだった。

 「IT市場の低迷にも関わらず,売上高を前期比で6%伸ばすことができた。しかし,当期に利益をあげることができず失望している。事業全体の改善に向けて,コスト削減を実施する計画だ」(Novell社会長兼CEO,Jack Messman氏)

 当期の売上高を事業別にみると,ソフトウエア・ライセンスと保守による収益が前年同期比1%増の1億6500万ドル。「Nsure」や「exteNd」を含む,個人情報管理とセキュアWebサービス・ソフトウエアは同36%増の伸びをみせ2300万ドル。クロスプラットフォーム対応サービス・ソフトウエア「Nterprise」は同3%減の1億4200万ドル。ITコンサルティングや顧客サービスを含む「Ngage」サービスは同5%減の7400万ドル。また,「Celerant」の管理コンサルティングによる収益は同15%増の3700万ドルだった。

 Messman氏は,「Nsure,Nterprise,リソース管理ソフト『ZENworks』などが,前年同期や前期と比べ,売上高を着実に伸ばしている。Linux対応にしたことがシェア増加に大きく貢献した」と説明した。

 地域別では,米国が前年同期比12%減の1億2600万ドル。EMEA(欧州,中東,アフリカ)は同22%増の1億1200万ドル。日本を含むアジア太平洋は同5%増の2100万ドル。カナダおよび中南米は同9%減の1700万ドルだった。

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