米Cisco Systems社は,米AOL Time Warner社傘下のTime Warner Cableがケーブルを介した家庭向けVoIPサービス「Digital Phone」の提供を開始したことを米国時間5月22日に明らかにした。同サービスは,まず米メイン州ポートランド地域から提供が始められる。加入者は,月40ドルの固定料金でローカル,州内,国内の長距離通話が無制限で利用できる。

 Time Warner Cableは,同サービスの提供にCisco社のIP音声ソリューションを採用している。Ciscoのマルチサービス・ネットワーク・インフラにDigital Phoneサービスを追加することにより,優れた作動効率の実現されたという。

 同サービスでは,標準ベースの技術とCisco製品をベースとするインテリジェント・ネットワーキングによって,VoIP,ビデオ,データの3つのサービスをバンドルして提供する。同インフラは,ビデオ・テレフォニや複数プレイヤによるオンライン・ゲームといった将来的なサービスの基盤にもなる。

 Ciscoのソフトスイッチ「BTS 10200」,CMTSルーター「uBR7246VXR」,音声ゲートウェイ製品「MGX 8850」は,ケーブル向けCisco BLISS(Broadband Local Integrated Services Solution)を構成する。ケーブル通信事業者は,既存のDOCSIS準拠のIPネットワーク・インフラを介してIPベースの音声サービスの提供が可能になる。

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