米Oracleは米国時間5月21日,CRMスイート「Oracle Sales」の強化内容について明らかにした。新たに企画書作成ソフト「Oracle Proposals」を追加し,「企画書作成,見積書作成,コール・センターによる販売といったプロセスを合理化することで,販売業務の生産性向上を実現する」(同社)。

 Oracle Salesは,「Oracle Field Sales」「Oracle TeleSales」「Oracle Sales Offline」「Oracle Quoting」「Oracle Incentive Compensation」「Oracle Proposals」「Oracle iStore」からなる。「販売担当者がこれらのソフトを使って,顧客に関する情報整理から実際の受注まで,販売サイクルを通じて販売業務を効率化できるよう支援する」(Oracle社)

 新たに加わったOracle Proposalsは,カスタマイズと再利用が可能な企画書テンプレートを提供する。企画書をさまざまなフォーマットで作成し,電子メールや郵便など,顧客が指定する方法で送ることができる。また,企画書を送った企業とのやり取りを記録し,どのような企画書が最も奏功しているかを分析する。

 また,Oracle Quotingを強化した。すべての価格情報を1つの画面で表示できるインタフェースを採用したほか,見積書作成時に顧客の信用状況を確認できる「Oracle Order Management」との緊密な連携を提供す。

 そのほか,Oracle TeleSalesでは,スタッフが日々の業務を1つの画面から更新できるようにした。複数の顧客とのやり取りに関する履歴作成や,複数履歴の一括変更なども可能。

 Oracle社Applications Development部門担当上級副社長のJohn Wookey氏は,「顧客から得たフィードバックによって,販売担当者に向けたアプリケーションの需要が高いことが分かった。Oracle Salesは,販売業務の効率化と,社内における顧客情報の共有を実現するアプリケーションだ」と述べた。

 なおOracle社は,2003年6月23~26日にロンドンで開催される「Oracle AppsWorld Europe」でOracle Salesのデモを行う予定である。

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