ドイツのSAP AGは,サプライヤの関係管理を行う「mySAP Supplier Relationship Management(mySAP SRM)」の最新版の詳細を現地時間5月20日に明らかにした。同社が,米テネシー州で開催中の「Institute of Supply Management(ISM)」カンファレンスにて発表した。新版では,ライブ・オークション,サプライヤ・ポータルサービス調達機能を強化して提供する。出荷は同年6月が予定されている。

 mySAP SRMは,供給戦略の開発,サプライヤの適格性の判断と選択,契約交渉と管理,サプライヤのセルフサービス,コンテンツ管理,セルフサービスの調達,プラン中心の調達,関係の監視などの機能を提供する。

 新版では,ソーシングと調達向けにまったく新しい機能が提供される。ライブ・オークション機能では,サプライヤの入札がリアルタイムでグラフィカルに表示される。また,臨時の従業員,コンサルティングといったサービス調達をサポートしており,サービス・コストを抑制が支援される。新しいサプライヤ・ポータルでは,バイヤーとサプライヤ関係を合理化する受注のコラボレーションが行なわれる。デザインと在庫に関わるコラボレーションに向けて別のSAPモジュールへのリンクもオプションで提供される。

 同製品は,アプリケーション統合プラットフォーム「SAP NetWeaver」を使用している。SAP NetWeaverにより,企業ポータルのコラボレーション,マスター・データ管理における情報統合,エクスチェンジ・インフラにおいてサプライヤと企業の橋渡しが可能になる。企業は,異種システム,企業の境界を越えて,ビジネス・プロセスを統合する柔軟性が持てる。またmySAP SRMは,SAP NetWeaverのビジネス・インテリジェンス機能により,支出とサプライヤのパフォーマンスの分析,監視を行ない,企業の経費節減を支援する。

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