米IBM社は,インテグレーション・ソフト「WebSphere Business Integration」製品群と同製品のビジネス・パートナの拡張を米国時間5月20日に発表した。同製品は,企業の組織内や取引パートナーとのビジネス・プロセスの統合・管理・監視に不可欠なさまざまな機能を提供してエンド・ツー・エンドのインテグレーションを実現する。

 IBMは,同プラットフォームを11の業界に向けて48のソリューションで拡張した。それぞれのソリューションは,ソフトウエア,サービス,IBM Business Partnerのコンテンツで構成される。同プラットフォームがカバーする業界は,自動車,銀行,化学と石油,電子,エネルギー施設,金融市場,医療,保険,生命科学,製薬,小売流通,通信業界。

 同社によれば,WebSphere Business Integrationの出荷は,前四半期において前年から18%成長している。Gartner社が5月7日に発表した調査結果によれば,インテグレーション部門で新しいライセンス収益をベースとして測定した場合,IBM社は世界で3年連続で首位を獲得している。

 また同日,「WebSphere Business Integration Event Broker(旧称:WebSphere MQ Event Broker)」と「同Message Broker旧称:MQ Integrator Broker)」の最新版も発表された。これらメッセージング・ソフトウエアは,企業がリアルタイムでパーソナライズした情報をネットワーク,インターネット,テレメトリ,分散されたデバイスを介して届ける。

 WebSphere Business Integrationの価格は,22万5000ドルから。「同Event Broker」と「同Message Broker」は,それぞれ3万7000ドル,9万8000ドルから。

 同社は,「WebSphere Business Integration Accelerators」プログラムの元に,8業界から32のWebSphere Business Integrationビジネス・パートナが協調していることを明らかにした。同プログラムには,ComplyX Structured Information,MeritSpring Technologies AG,Micromuse,Morris Consulting and Training,Selectica,SymphonyRPMなどが参加している。また,Ariba,Deloitte Consulting,MQSoftware,Telcordia Technologies,Trigo Technologies,Systar,SemconのZystemsなどもパートナとして業界独自のソフト開発を行なっている。

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