米Hewlett-Packard(HP)が米国時間5月19日に,同社のItaniumベースのシステム向けUNIX「HP-UX 11i v2」を発表した。

 「同OSにより,顧客はItaniumベースのシステムで独立系ソフトウエア・ベンダー(ISV)のアプリケーションとの完全な互換性を確保し,PA-RISCプロセサ・ベースのシステムと同様の優れたミッション・クリティカルな機能や,サービス/サポートを利用できる」(HP社)

 同OSの主な特徴は以下の通り。

・Itaniumプロセサで64ウエイ構成まで拡張可能

・ストレージ・コンポーネントを動的に拡張可能

・GビットEthernetおよびGビット光ファイバに対応可能

・「HP-UX Bastille v2.0」とインストール時に利用可能なセキュリティ導入ツールを採用し,システム導入時のセキュリティ強化と作業の簡素化を実現

・「HP-UX Partition Manager」「Serviceguard」「Workload Manger」といったソフトウエアを利用することで,仮想化機能の拡張が可能

・Linux用のIA-32プログラムとのソース互換性,Itaniumベース・システム上でのLinux用プログラムとのバイナリ互換性を確保

 またISV 25社が,HP社のItaniumベース・システム上で動作するHP-UX 11i v2向けに商用アプリケーションを移植するという方針を表明している。HP社が同日明らかにしたもの。

 「米BEA Systems,米Oracle,米SAS Instituteなどの業界大手企業に加え,これらISVがアプリケーションを提供することで,アプリケーション開発,ビジネス・インテリジェンス,データベース,企業アプリケーション統合ツール,ERP,サプライ・チェーン,金融サービス,セキュリティ,通信,Webサービスといった幅広い市場分野をカバーできる」(HP社)

 アプリケーションの移植方針を表明した主なISVは以下の通り。米724 Solutions,カナダActiveState,米Ascential Software,米atg,オランダBaan,米Borland Software,米Brooks Automation,イスラエルCheck Point Software Technologies,米Compuware,米Convergys,米Critical Path,米CSG Systems,米Hyperion,米i2 Technologies,インドi-flex solutions,米Informatica,インテック,米Lawson Software,米LegacyJ,米Portal Software,米Quest Software,フランスSchlumberger,スウェーデンTrema,米Wily Technology。

 さらに以下のインフラISVもすでにHP-UX 11i v2対応を表明している。米Acucorp,米Computer Associates International,アイルランドIONA,米Mainsoft,米Micro Focus,米Rogue Wave Software,米SeeBeyond Technology,米Sybase,米TIBCO Software,米webMethods,Zeus社。

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[発表資料(HP-UX 11i v2)]
[発表資料(ISVの対応表明)]