米Hewlett-Packard(HP)が米国時間5月14日に,横長ディスプレイを搭載する新型ノート・パソコン「Compaq Presario Widescreen Notebook X1000 PC」を発表した。15.4インチ型の液晶ディスプレイ「UltraSharp」を備え,最大1920×1200ピクセルの表示が可能。さらに米Intelのモバイル技術「Centrino」を採用する。

 Presario X1000の横長ディスプレイは,従来のノート・パソコンに比べ輝度が20%増,視野角が33%増と見やすくなった上,コントラスト比も改善しているという。「複数のアプリケーションを横に並べて表示したり,デジタル画像や動画を編集したりする作業に最適」(HP社)

 グラフィックスLSIにカナダのATI製Mobility Radeon 9200,スピーカーにJBL Proを採用し,マルチメディアを楽しむユーザーの要求に応えられるという。

 HP社では,「Intel社のPentium-Mプロセサを使うことで,バッテリ動作時間5時間という省電力性と,負荷の高いアプリケーションに対応可能なパフォーマンスを両立する」としている。

 同パソコンはIntel社製の無線LANカードIntel PRO/Wireless 2100 LANを内蔵し,IEEE 802.11b(Wi-Fi)ネットワークの利用が可能。さらにオプションで,Bluetooth通信モジュールも内蔵できる。

 Presario X1000の主な仕様は以下の通り。

・プロセサ:Intel Pentium M,動作周波数は1.3GHz,1.4GHz,1.5GHz,1.6GHzのいずれか

・チップセット:Intel 855PM

・無線機能:Intel PRO wireless 2100 802.11b mini-PCIカード。オプションとしてBluetoothモジュールを用意

・ディスプレイ:15.4インチ型横長タイプ。表示画素数はWUXGA(1920×1200ピクセル),WSXGA+(1680×1050ピクセル),WXGA(1280×800)に対応

・グラフィックLSI:Mobility Radeon 9200(DDRビデオ・メモリーは64Mバイトまたは32Mバイト)またMobility Radeon 7500(DDRビデオ・メモリーは32Mバイト)

・ハード・ディスク装置:標準型の40/60/80Gバイトまたは高性能型(5400rpm)の60Gバイト

・光ドライブ:24倍速CD-ROM,8倍速DVD,24倍速CD-RW/DVD,DVD+RW(2003年夏より利用可能)のいずれか

・内蔵メモリー:最大2Gバイト(266MHz対応DDR RAM)

・インタフェース:USB 2.0(2ポート),IEEE 1394(1ポート),Sビデオ出力(1ポート)

・ネットワーク:内蔵10/100 Ethernet,56Kbps V.92モデム

・バッテリ:8セル構成のリチウム・イオン・バッテリ

 Presario X1000は,HP社が5月21日より直販を開始する。同社のWWWサイトにおける価格は2399ドル(100ドルの割引クーポン券利用時)とする。一般小売店での販売は6月に開始し,米国における予想小売価格は1299ドルから(100ドルの割引クーポン券利用時)。

 なお米メディアの報道(InfoWorld)によると,2399ドルの直販モデルの構成内容はPentium M(1.4GHz),内蔵メモリー512Mバイト,60Gバイト(5400rpm)のハード・ディスク装置,Mobility Radeon 9200,CD-RW/DVDドライブという。

 また1229ドルの店頭販売モデルは,Pentium M(1.3GHz),内蔵メモリー256MB,40Gバイトのハード・ディスク装置,Mobility Radeon 7500,CD-ROMドライブという。

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