米Dow Jones & Companyは,同社が運営するニュース・サイト「The Wall Street Journal Online」の最新ニュースや株価情報を,インスタント・メッセージング利用者に提供すると米国時間5月8日,発表した。サービス対象となるのは,米AOL Time Warner傘下America Online(AOL)の「AOL」「AOL Instant Messenger(AIM)」「Enterprise AIM」の会員である。サービスは同日より開始する。

 AOL,AIM,Enterprise AIMサービスの利用者は,スクリーン名「WSJOnline」にメッセージを送信して,ビジネスや技術関連の最新ニュース,企業の新着ニュース,株価情報などを受信する。またWSJの購読サービス「Online Journal」の利用者は,ニュース短信や株価情報からWSJサイトの全文記事や,企業の詳細な財務情報にアクセスできる。「WSJOnlineをバディ・リストに追加すれば,いつでも簡単にOnline Journalのコンテンツを入手できる」(Dow Jones社)

 Dow Jones社Consumer Electronic Publishing部門担当社長のTodd Larsen氏は,「ユーザーが日々使用するIMという媒体を通じて,WSJの情報を提供できる」と説明する。「IM利用者にWSJのコンテンツを紹介するきっかけにもなる。IM利用者が,より詳細なニュースを掲載するWSJサイトの有料サービスを利用するようになれば一石二鳥だ」(同氏)

 最近の調査によると,インターネットを利用する米国の従業員の約4分の1は,職場でIMを利用している。またDow Jones社によると,WSJの読者はIMを通じてニュースを受信できるサービスに強い関心を示したという。「企業でIM利用者が急増していることを考えると,WSJのコンテンツ提供にIMというプラットフォームを利用するのは理にかなっている」(Todd Larsen氏)

 なお同サービスの提供には,米AiliantのIMソフトウエア「InfiniteAgent」を利用する。

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