米AMDは,1ウエイまたは2ウエイのサーバー/ワークステーション向け32ビットプロセサ「AMD Athlon MP processor 2800+」を米国時間5月6日に発表した。

 従来製品が「Thoroughbred」(開発コード名)コア・ベースであるのに対し,AMD Athlon MP 2800+はレベル2キャッシュの容量を増やした「Barton」(開発コード名)コアを採用する。これにより,より多くの情報をプロセサの“近く”に保存できるので性能が向上するという。

 AMD Athlon MP製品系列のプロセサはすべて「Socket A」とピン互換性がある。「IT管理者は簡単にプロセサをアップグレードできるので,企業の総所有コスト(TCO)削減に貢献できる」(AMD社)

 「AMD Athlon MP processor 2800+を導入することで,使用するアプリケーションを32ビットに標準化している企業は,重要な業務用アプリケーションを動作させるサーバーやワークステーションに不可欠な信頼性とコスト・パフォーマンスを得られる」(副社長兼マイクロプロセサ事業担当ジェネラル・マネージャのMarty Seyer氏)

 同社は,AMD Athlon MP processor 2800+を搭載するシステムは,世界各地のメーカーが直ちに発売すると見込む。同プロセサの1000個ロット時の単価は275ドル。

 なお米メディアの報道(InfoWorld)によると,同プロセサのレベル2キャッシュの容量は512Kバイトで,従来製品の2倍に相当するという。動作周波数は「Athlon MP 2600+」と同じ2.133GHzだが,AMD社では「キャッシュ容量が増えたことにより処理性能は向上している」と説明する。

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