米Cingular Wireless社は,GSM/GPRSのローミングに関して米Western Wireless社との契約とドイツT-Mobile Internationalの米国法人T-Mobile USA社との契約拡張を米国時間5月1日に発表した。
Western Wireless社は,主に米国西部の19州にサービスを提供している。Cingular社は同社との契約により,同年末までにGSM/GPRSサービス提供地域を米連邦通信委員会(FCC)が定義する全米の731市場のうち,およそ600市場まで拡張する。2004年末までに650を越える市場にサービスを拡張する予定。
同社は,利用時間MOU(Minutes of Use)にして全体の93%をGSMネットワークで対応できるようになる。2004年末までには,これが99%にまで拡大される。
前年締結したT-Mobile USA社との契約は,2006年まで延長されてCingular社の自社GSM/GPRSネットワークが拡張される。同年末までに90%を越える同社のポイント・オブ・プレゼンス(POP)がGSMネットワークでカバーされるようになる。
同社の社長兼CEOのStan Sigman氏は,「過去2カ月で他のGSMプロバイダと3つのローミング契約を発表しているが,これで終わりではない」としている。3月にCingular社とAT&T Wireless社は全米向けGSM/GPRS相互ローミング契約を締結している。
また,T-Mobile USA社とWestern Wireless社も同日,GSM/GPRSサービスに関して契約を結んだことを発表している。T-Mobile USAの顧客は,ローミング契約によりWestern Wirelessがサービス提供を行なう米国西部の州にGSM/GPRSの音声とデータ・サービスを提供可能になる。
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