米AOL Time Warner傘下のAmerica Online(AOL)と米Network Associatesの事業部門McAfee Security Consumerは,AOL会員向けに有料のウイルス・プロテクション・サービス「McAfee VirusScan Online」を提供する。両社が米国時間4月30日にサービスの提供開始を発表した。同サービスは,1カ月2.95ドルで利用でき,オンライン,オフラインに関わらず,常に包括的なPCベースのプロテクションを提供する。

 新しい有料アンチウイルス・サービスは,アップグレードされたソフトと最新のウイルス定義を自動的に会員のPCに届ける。オンライン,オフラインに関わらず,定期的にバックグラウンドでスキャンを実施することにより,24時間体制の保護を提供する。

 同サービスは,電子メールの保護以外にも,ピア・ツー・ピアのファイル共有,Webサイトのダウンロード,感染したCD-ROM,ディスク,マルチメディア・ファイル,DVD,javaアプレットを含め,ウイルスの感染源となり得るすべてのソースをスキャンして感染を防ぐ。

 ウイルスが検出された際には,ユーザーの作業を妨げることなく,自動的に感染したファイルのクリーニングを開始する。感染している,またはその疑いがあるファイルは,隔離ディレクトリに移して,検疫,暗号化を行なう。

 オンライン調査によれば,回答者の75%がアンチウイルス・ソフトを持っていない,または週ベースでアップデートしていないため,インターネットの脅威に対してオープンな状態にあるという。また米国成人の1億人が家庭でインターネットに接続しているが,アンチウイルス・ソフトを利用しているのは,半数だけであることも明らかになった。

 「毎月およそ250の新しいコンピュータ・ウイルスが作成されているので,最新化したウイルス・プロテクションは大切である。特にオンラインに滞在する時間が長いブロードバンド・ユーザーにとっては重要である」(AOL製品マーケティングの副社長Jeff Kimball氏)

 期間限定でAOLの新規または現会員は,1カ月間無償で同サービスを試すことができる。サービス利用には,ソフトウエアのダウンロードが必要。同サービスは,Windows版「AOL 7.0」以上で利用できる。

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