米SCO Groupが米国時間4月30日に,同社製UNIXおよびLinux向けのWebサービス・フレームワーク「SCOx」を発表した。同社は,「販売業者や開発者が同フレームワークを使用すると,中小企業や支店ほどの規模の組織に対し,Webサービス対応アプリケーションを提供できるようになる」と説明する。

 SCOxでは,XML/SOAP/UDDIなどの業界標準技術をベースとする。そこで同社は,同社製UNIX/LinuxをWebサービスに対応させるためのアップデートを予定している。

 同フレームワークを使用しても,「これまで通り,旧式の既存環境にSCO社のソリューションを組み込み,オンラインでアプリケーションやサービスにアクセスできる」(同社)。さらに,Microsoft .NETおよびSunOne J2EEベースのアプリケーションの統合にも対応する計画という。

 同社がこれまで行ってきた事業内容について,SCO社ワールドワイド・マーケティング担当上級副社長のJeff Hunsaker氏は,「複雑なUNIXおよびLinux技術を採用した上でそれらを簡単に運用できるようにし,中小企業などを顧客とする付加価値再販業者に提供してきた」と説明する。

 今後同社が展開するSCOxについては,以下のようにコメントする。「SCOxを導入すると,当社のUNIX/Linuxプラットフォームを活用できると同時に,普及しつつあるWebサービスの利用が可能になる。ITインフラに煩わされず,事業の拡大により多くの力を注ぎたいと考える顧客にとって,SCOxは魅力的なソリューションになるだろう」(同氏)

 SCOxフレームワークの一部機能は,すでに開発者向け提供を始めている。また同社は,2003年8月17日から19日かけラスベガスで開催する予定のSCO Forumにおいて,同フレームワーク対応アプリケーションのデモンストレーションなどを行う。

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