米Amazon.comは,2003年第1四半期の決算を米国時間4月24日に発表した。同期の売上高は10億8400万ドルで,前年同期の8億4700万ドルに比べ28%の増収となった。純損失は1000万ドル(1株当たりの損失は3セント)。前年同期の純損失は2300万ドル(1株当たりの損失は6セント)だった。

 支払利子を含めた同期のPro formaベースの純利益は,4000万ドル(1株当たりの利益10セント)だった。これは,前年同期に計上した500万ドルの純損失(1株当たりの損失1セント)から4500万ドルの増収になる。

 同社CFOのTom Szkutak氏は「顧客に低価格で製品を提供するためにコスト削減するという戦略が成果をあげた」としている。同氏は,「価格低下と送料無料サービスにより利用が増えた。しかし,ホリデー・シーズンがない四半期において初めて10万ドルを越える売上高の達成に成功したのは,事業のあらゆる面においてコスト削減を行なったためである」と説明している。

 Amazon.comで通年実施されることになった25ドル以上の注文を対象とする送料無料サービス「Free Super Saver Shipping」に加えて,英国,ドイツ,フランス,日本,カナダでも送料無料オプションを提供するようになった。その他にもAmazon.comでは,15ドルを越える書籍の30%割り引きなども提供している。

 同期におけるその他の主な業績は以下の通り。

・ワールドワイド部門が前年に比べ35%拡大した。

・サードパーティ販売店取引の業績は,全世界のうち19%まで拡大した。前年同期は13%だった。

・北米部門の売上高は13%増の7億500万ドルだった。営業利益は,46%増の5200万ドルだった。

・英国,ドイツ,フランス,日本といった海外事業の売上高は,3億7900万ドル(前年同期比68%増)だった。同部門の営業収益は2700万ドル増加の1600万ドルを計上した。

・英国とドイツのサイトに「Kitchen & Home」を追加。

・在庫回転率を17%から20%に改善。

 また同社は,2003年第2四半期の予測として,売上高10億ドル~10億500万ドルで24~30%の成長,営業利益4500万~600万ドルを見込んでいる。

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