米Palmは,中国ハンドヘルド市場への進出計画を米国時間4月24日,明らかにした。まず,販売とマーケティング・サポートの拠点を開設し,全製品ファミリを市場に投入する。

 Palm社はハンドヘルド製品「Tungsten T」「Zire」「m500」を中国市場で販売する方針だ。簡体字版と繁体字版のほか,CJKOS Chineseソフトウエアをインストールした英語版を用意する。また,手書き文字認識ソフトウエア「PenPower」が付属する。

 Palm社は地域の販売事業者などと戦略ネットワークを構築し,販売力の強化を図る。同社が最初に提携した販売事業者には,中国のDigital Chinaが含まれる。Digital China社は各種のPalm社製品を扱い,小売りチャネルだけでなく,企業向け販売にも焦点を当てるという。

 アフター・サービスとサポートは,小売店,通話料無料の電話,電子メールを介して提供する。蘇州に修理センターを置き,香港の流通センターではアジア太平洋地域全体の製品流通を管理する。

 なお米IDCによると,中国は日本を除くアジア太平洋地域で最大のハンドヘルド市場である。2002年における中国の出荷台数は,同地域全体の68%を占めた。IDCは,2003年に中国市場が前年比14%伸びるとみている。

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