米Microsoftが米国時間4月24日に,アプリケーション開発プラットフォームの新版「.NET Framework 1.1」および「Visual Studio .NET 2003」の一般提供を発表した。

 同社が同日リリースした新サーバーOS,Windows Server 2003にVisual Studio .NET 2003と.NET Framework 1.1を組み合わせると,「堅牢かつ信頼性できるアプリケーション・プラットフォームを実現でき,その上で強力な連携性のあるアプリケーションの構築/展開が行える」(Microsoft社)という。

 また,同社のモバイル・アプリケーション向けフレームワーク「.NET Compact Framework」の対応機器を増やしたことで,「一貫したプログラミング・モデルと統一された統合開発環境(IDE)を利用し,モバイル機器から集約型のデータ・センター・サーバーまで幅広いコンピュータを対象とするアプリケーションの構築が可能になる」(同社)。

 Visual Studio .NET 2003には3種類の製品を用意する。各版の概要と価格は以下の通り。

・Visual Studio .NET 2003 Enterprise Architect:インフラ開発など大規模アプリケーション構築用。予想小売価格は2499ドル。アップグレード価格は1799ドル

・Visual Studio .NET 2003 Enterprise Developer:さまざまな機器を対象とするXML対応Webサービス/企業アプリケーション構築用。予想小売価格は1799ドル。アップグレード価格は1079ドル。

・Visual Studio .NET 2003 Professional:さまざまなインターネット機器を対象とするXML対応Webサービス/次世代アプリケーション構築用。予想小売価格は1079ドル。アップグレード価格は549ドル。

 .NET Framework 1.1については,MSDNのWebサイトで無料ダウンロード提供する。

 同社は,複数のVisual Studio .NET 2003アップグレード・オプションも提供する。「Visual Studio .NET 2002」の登録ユーザーは,すでにライセンスまたはMSDN登録による次版へのアップグレード権を失っていても,期間限定でVisual Studio .NET 2003を29ドルにて購入できる。また他社の開発製品を使用しているユーザーの場合は,該当製品のアップグレード価格に近い料金でVisual Studio .NET 2003の購入が可能となる。

 さらに,2003年6月30日までにVisual Studio .NET 2003の購入/登録を済ませMSDNに加入したユーザーは,ROM内に.NET Compact Frameworkを格納した米ViewSonicのPocket PC対応機器「ViewSonic V37」を無料で入手できる。ただし,用意している数量がなくなり次第キャンペーンは終了する。

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