米Symantecが米国時間4月23日に,2003会計年度第4四半期(2003年1~3月期)と2003会計年度通期の決算を発表した。第4四半期の売上高は3億9000万ドルで,前年同期の3億1100万から26%成長した。GAAP(会計原則)ベースの純利益は6800万ドル(1株当たり利益は41セント)。前年同期における同条件の純利益は500万ドル(1株当たり利益3セント)だった。

 一時的な費用を除いた場合の純利益は7800万ドル(1株当たり利益は47セント)で,前年同期における同条件の純利益6500万ドル(1株当たり利益は41セント)から増加した。

 事業別にみると,企業向けセキュリティ部門の収入が前年同期と比べ32%増加し,総売上高の41%を占めた。消費者向け部門は前年同期と比べて32%成長し,総売上高の43%を占めた。

 地域別に比較すると,海外における売上高が前年同期比28%増となり,全体の51%を占めた。欧州/中東/アフリカの伸びが最も著しく,前年同期と比べ36%成長した。米国は同23%増だった。

 「第4四半期は好調な結果を出し,すばらしい会計年度を締めくくることができた。厳しい状況にも関わらず,第4四半期と通期ともに,目標を上回る売上高と利益を達成した。世界各国に分布した顧客層の幅の広さや,高品質なセキュリティ・ソリューションが当社の成功に寄与した」(Symantec社会長兼CEOのJohn W. Thompson氏)

 2003会計年度通期は,売上高が14億700万ドルで,前年度の10億7100万ドルから31%増と大きく成長した。GAAPベースの純利益は2億4800万ドル(1株当たり利益は1ドル54セント)で,前年度の純損失2800万ドル(1株当たり損失20セント)から黒字転換を果たした。一時的な費用を除いた場合の純利益は2億8000万ドル(1株当たり利益は1ドル72セント)で,前年度の純利益2億100万ドル(1株当たり利益1ドル30セント)を上回った。

 また同社は,2004会計年度第1四半期(2003年4月~6月期)と2004会計年度通期の見通しについても明らかにした。主な内容は以下の通りである。

・2004会計年度第1四半期の売上高は3億7000万~3億9000万ドルの範囲。売上高が予測の中間値の場合,GAAPベースの1株当たり利益は34セント,一時的な費用を除いた1株当たり利益は38セントの見通し。

・2004会計年度通期の売上高は約16億5000万ドルの見込み。GAAPベースの1株当たり利益は1ドル75セント,一時的な費用を除いた1株当たり利益は1ドル88セントと予測する。

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