米InfoTrends Research Groupは米国時間4月22日,米国の消費者向けデジタル・カメラ市場に関する調査結果を発表した。それによると,インターネット・ユーザーの45%が現在デジタル・カメラを所有しており,24%が年内にデジタル・カメラの購入を予定している。

 米国家庭でのデジタル・カメラ普及率は急上昇している。現在デジタル・カメラを所有している米国家庭は全体の20%にのぼり,2003年末にはその割合が30%に達する見込みだ。

 デジタル・カメラを所有している回答者の82%が,家庭でデジタル写真をプリントしており,購入予定者の81%が主に家庭でプリントするつもりである。しかし今後,小売店にプリントを依頼する人が増える可能性もある。デジタル・カメラを所有しているか購入する予定の女性では,64%が「銀塩写真の現像と同程度の料金ならば,小売店でプリントする」と回答した。

 また,デジタル写真の管理と保存も業界の課題となるだろう。「デジタル・カメラのユーザーはデジタル写真を大量に所有しているが,それらを長期的に保存する手段に関心を持つユーザーは少ない」(InfoTrends社デジタル写真トレンド担当責任者のMichelle Slaughter氏)。

 今回の調査で,デジタル・カメラ所有者の78%は,デジタル写真の長期的管理と保存に積極的ではないという結果が出た。「ウイルスや時代遅れの記録メディア,ハード・ディスク装置のクラッシュなどで,デジタル写真のデータが簡単に消失してしまうことを,ほとんどの人が知らないためだ。業界各社は,消費者が長期的にデジタル写真を保存できるようなソリューションを提供する必要がある」(同氏)

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