米EarthLinkは2003年第1四半期の決算を米国時間4月22日に発表した。売上高は3億5370万ドルで,前年同期の3億3340万ドルから6.1%増加した。施設閉鎖や買収関連の一時的な費用を除いた純利益は150万ドル。これら費用を含めた場合は,純損失6190万ドルとなる。

 施設閉鎖関連費用などを除いたEBITDA(利子,税金,減価償却費控除前利益)は2200万ドルで,前年同期の650万ドルから改善した。「加入者1人当たりの通信コストを削減したことが,EBITDA増加につながった」(同社)

 「新しいサービスや製品を提供する一方で,売上高や加入者数の目標値を達成するなど,2002年に引き続き好調な出足となった。また当期は,コール・センターの合理化やネットワーク効率の向上を図り,利益率の増加に努めた」(EarthLink社CEOのGarry Betty氏)

 第1四半期末時点における加入者数合計は約500万人で,前年同期より2.9%増加した。広帯域接続事業では新規加入者を11万2000人獲得し,前年同期比67.5%増の89万1000人に増加した。一方,狭帯域接続事業の加入者数は400万人で,前年同期と比べ5.1%減少。「ダイヤルアップ接続市場が成熟状態にあり,広帯域接続に移行するユーザーが増加しているため」(同社)としている。

 広帯域接続事業の売上高は8140万ドルで,前年同期比50.8%増。同社売上高全体の23%を占める。狭帯域接続事業の売上高は2億5350万ドルで,前年同期と比べ3.5%減少した。

 Webホスティング/広告事業と,コンテンツ/コマース事業の売上高合計は1890万ドル。検索関連の収入が伸びたことで,前年同期より13.3%成長した。

 また同社は,今後の見通しも明らかにした。2003年通期の売上高は約14億4000万~15億ドル,施設閉鎖関連費用を除いたEBITDAは約9500万~1億1500万ドルの範囲とみる。2003年末時点の加入者数は510万~530万人と予測している。

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