米SGIが米国時間4月21日に,2003会計年度第3四半期(2003年1月~3月期)の決算を発表した。売上高は2億1700万ドルで,前年同期の売上高3億1400万ドル,前期の売上高2億6300万ドルから減収となった。純損失は3500万ドルで,前年同期の純利益1000万ドルから赤字に転落,前期の純損失1700万ドルから赤字幅が拡大した。

 当期の粗利率は37.1%で,前期の43.5%から減少した。なお営業費用は1億2800万ドルとなった。

 SGI社会長兼CEOのBob Bishop氏は,「防衛産業向け事業が好調で,前年度と比べ業績が伸びている。また,当期に出荷を開始したLinuxサーバー/スーパークラスタ『Altix 3000』シリーズの評判も良い」と述べた。「しかし,対イラク戦争など,世界情勢が不安定だったことから,大規模なプロジェクトを延期する顧客が多く,これが当社の業績にも影響を及ぼした。我々は当期の業績に決して満足しておらず,今後も当社製品の普及と財務状況の改善に力を入れる」(同氏)

 第1四半期末における使途を制限されない正味財産,現預金,有価証券の合計は1億4100万ドル,前期は1億8200万ドルだった。

 なお米Foothill Capitalはこの4月,SGI社に対する資産ベースの融資限度額を5000万ドルまで引き上げた。これについてSGI社CFOのJeff Zellmer氏は,「さらに好条件を提示され,喜ばしく思っている」というコメントを出している。

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