米Ask Jeeves社のAsk Jeeves Web Properties部門が同社の検索エンジン「Ask.com」のアップデートを米国時間4月21日に発表した。新しく加えられた「Smart Search」機能により,検索範囲の拡大,縮小に加え,直接ユーザーの質問に答えるなど,より効率的な検索が可能になったという。

 同検索エンジンは,直感的なデザインで自然言語による検索技術と関連性が高い検索結果を提供する。Smart Search機能は,インタラクティブなツール,検索結果を絞るための提案,関連性が高いサイトへのリンクを提供する。また,イメージ,ニュース,州都,首都,祝日などの質問に対しては,検索結果のページに直接コンテンツや回答を表示する。

 また,今回のアップグレードにより,サイトのロードが50%速くなり,デザインもシンプルになった。検索結果では,キーワードが太字で表示されるようになった。より効率的な検索を支援するために,検索のガイド役であるJeevesが検索結果のページに表われる頻度も増した。

 Smart Searchの主な機能は次の通り。

・「Smart Answers」
自然言語処理技術と編集チームにより,インタラクティブ・ツール,手動で選択したコンテンツとともにニュース,写真など人気がある話題や時事問題に直接答える。たとえば,「母の日はいつ」という質問に対し「2003年の母の日は5月11日」と回答する。

・「Related Search」
アップグレードにより関連事項の検索のオプションが増加した。たとえば,「結婚式の贈り物」を検索すると,「結婚式の贈り物に関するエチケット」,「結婚祝賀会向けギフト」,「パーソナライズした結婚祝いの品」などが検索結果を絞るための提案として表示される。

・「Clarification Tools」
もっとも関連性の高い結果を導くために,Ask Jeevesは検索内容を確認するための質問をする。たとえば,「キャリア(career)」を検索キーワードとして入力すると「求職,履歴書の書き方,給料のどれに関する情報を知りたいですか」と,検索結果を絞るためにいくつか関連のある項目を提供する。

・「Spell Check」
検索のおよそ15%は間違ったスペルで行なわれているために,正しい結果を導くのに失敗している。Ask Jeevesが提供するスペルチェック技術は現在ベータ段階だが,スペルが間違っている単語を認識して,正しいと考えられるスペルを提案する。

 ちなみに,先ごろNielsen/NetRatings社が実施した調査によれば,検索エンジンのシェアは,Googleが1位だった。ポータルサイトのYahoo!,Microsoft,AOLがこれに続きいているおり,Ask Jeevesのシェアは5位だった。Googleは,検索技術をAOL,Yahoo!,その他にも提供している。

◎関連記事
米グーグル,関連性の高い広告を提携サイトにも表示する新たな広告サービスを発表
米グーグルが企業向け検索システムを拡充,新モデル「GB-5005」を追加
米AOLが米グーグルの検索技術を採用
「検索エンジンはGoogle,ポータルはYahoo!,ニュース・サイトはABCNews.com」,米ForeSeeが電子商取引企業に対する顧客満足度を発表

発表資料へ