システム管理の標準化団体であるDistributed Management Task Force(DMTF)は,分散型コンピューティング環境を管理するオブジェクト指向情報モデル「Common Information Model(CIM)Schema Version 2, Release 7」の最終版リリースを米国時間4月21日に発表した。

 「CIM 2.7」では,DatabaseとMetricsを含む重要な新しいモデルの追加,スキーマのアップデートと拡張を追加に加え,モデル定義のファイルを簡略にしている。

 CIMは,システム,ネットワーク,アプリケーション,サービスに管理情報の共通定義を提供する。CIMの定義により意味論上,ベンダーはネットワーク全体のシステム間で管理情報を交換できるようになる。CIMは,DMTFのWBEM(Web-Based Enterprise Management),DEN(Directory Enabled Network)向けの情報モデルとしての役割を果たすため,企業はネットワーク化した環境を管理できるようになる。

 CIM 2.7では,構造を簡略にするためにManaged Object Format(MOF)ファイルがより小さいファイルに分割された。また,スキーマを改善するために,いくつかのクラスがアップデートされ,新しい定義によって置き換えられた。また,Indication Subscriptionsのエラー処理など新しいコンセプトも定義された。

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