半導体製造装置・材料の業界団体SEMI(Semiconductor Equipment and Materials International)は,北米を拠点とする半導体製造装置メーカーの世界市場における受注/出荷に関する調査結果(速報値)を米国時間4月17日に発表した。2003年3月における受注額(3カ月の移動平均,以下同じ)は8億2300万ドルで,前年同月の8億3600万ドルに比べ約2%減だが,前月の7億6100万ドルに比べると8%増となった。

 2003年3月における出荷額(3カ月の移動平均,以下同じ)は8億3400万ドルで,前月の7億7800万ドルに比べ7%増。前年同月の7億9800万ドルから5%増加した。

 BBレシオ(出荷額に対する受注額の割合)は0.99だった。

 「短期的にはまだ注意が必要な状況だが,企業収益と地政環境にいくらか改善の兆しがあり,(業界が)2003年に立ち直るという希望はさらに高まった。特に力強く明るい兆候が,試験/製造分野にみられる。同分野の回復は,これまでも半導体業界全体の回復に先行して起こっていた。ちなみに,最終製造装置の受注が3カ月連続で増加し,同分野のBBレシオは2カ月連続でパリティを上回っている」(SEMI議長兼CEOのStanley Myers氏)

                       出荷額             受注額        BBレシオ
                  (3カ月移動平均)  (3カ月移動平均)
2002年10月             999.9              775.1           0.78
2002年11月             976.4              776.7           0.80
2002年12月             878.3              826.5           0.94
2003年1月              784.4              739.0           0.94
2003年2月(最終確定)  777.7              760.6           0.98
2003年3月(速報)      834.3              822.5           0.99

(単位:100万ドル)
出典:SEMI

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