米Gatewayは2003年第1四半期の決算を米国時間4月17日に発表した。同期は,純損失として20億ドルを計上しており,1株当たりの損失62セントは,同社の予測範囲の下限に一致している。前期の純損失は,7200万ドル(1株当たり純損失は22セント),前年同期の純損失は1億2600万ドル(1株当たり純損失39セント)だった。

 売上高は8億4400万ドルで前期の10億6000万ドル,前年同期の9億9200万ドルに比べると大幅な減収となった。

 同期の純損失には,同社が事前に発表していたコスト削減計画に関わるリストラ経費の7800万ドルが含まれている。2002年第4四半期から同期にかけて純損失が大幅に拡大しているのは,税制優遇の縮小が大きな要因だと,同社は説明している。2003年は,税引き前の損失と純損失が同等だった。

 同期におけるPCの1台あたりの平均価格は1670ドルで,2001年第1四半期以来の最高値となった。これは,価格による競争ではなく,最大の価値を顧客に提供するという同社の戦略の影響を受けた結果だと考えられる。

 PCの販売台数は50万6000台で,前期比30%減,前年同期からは22%の減少となった。販売台数の低下は,同社がミッドレンジとハイエンドPCに注力したことが影響している。

 非PC製品とサービスの販売からの収益は,前期17%から7%増加して売上高の24%になった。また,非PC製品とサービスの粗利益の90%を占めている。前期は38%,前年同期は79%だった。同部門の成長は,小売デジタル製品,サービス,プラズマTV,PC販売台数の減少が要因になっている。

 「同期における業績は,停滞する景気とGatewayのハイエンド製品とサービスへの注力に影響を受けた。事業の大規模な転換を行なっている最中だが,すでにミッドレンジ,ハイエンドPCの販売増加,販売利益が高い非PC製品の成長,コスト削減などの成果を上げている」(同社CEOのTed Waitt氏)

 同社は,同四半期にリストラ計画の実施を開始している。同社は,経営合理化を図り,従業員1900人の解雇とGateway販売店の76店舗の閉鎖を計画している。

 第2四半期の業績として,売上高7億9800万ドル,1株当たりの損失27%を予測している。また,2003年に販売管理費を1億2500万ドル削減し,年間平均2億ドルを達成するとともに,2003会計年度に売上原価の2億ドル削減を目標にしている。

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