フィンランドのNokiaが現地時間4月17日に,2003年第1四半期の決算を発表した。売上高は67億7300万ユーロ(約73億7200万ドル)で,前年同期の70億1400万ユーロ(約76億3400万ドル)に比べて3%減少した。純利益は9億7700万ユーロ(約10億6300万ドル)。希薄化後の1株当たり利益は0.20ユーロ(約0.22ドル)。前年同期の純利益8億6300万ユーロ(約9億3900万ドル),希薄化後の1株当たり利益0.18ユーロ(約0.20ドル)に比べ13%の増益となった。

 同社によると,携帯電話機市場は4四半期連続で拡大し,同四半期の販売台数は約9800万台(前年同期比10%増)に達したという。同社の販売台数は3800万台(前年同期比13%増)で,「市場の成長速度を上回った」(同社)。

 それに対し,同社のネットワーク・インフラ部門は低迷しており,前期比3%減収の主要因は同部門にあるという。同社は4月10日に,同部門の縮小/人員削減計画を発表している。

 今後の状況について同社は,カラー画面やマルチメディア対応機種の市場シェア拡大など多様かつ強力な品揃えを背景に,携帯電話機の売上高が前年同期比4%増~12%増になると予測する。ただし,グループ全体の売上高はいくぶん減少するとみる。

 また,2003年第2四半期の希薄化後の1株当たり利益は,0.12ユーロ(約0.13ドル)~0.15ユーロ(約0.16ドル)と見込む。

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