米Transmetaが米国時間4月17日に,2003年第1四半期の決算を発表した。売上高は600万ドルで,前期の610万ドルからほぼ横ばい,前年同期の410万ドルからは増収となった。GAAP(会計原則)ベースの純損失は2010万ドル(1株当たり損失は15セント)。同条件の前期の純損失は2170万ドル(同16セント),前年同期の純損失は3090万ドル(同23セント)だった。

 一時的な費用を除いた場合の純損失は1700万ドル(1株当たり損失は12セント)で,前期は純損失1760万ドル(同13セント),前年同期は純損失2320万ドル(同17セント)だった。

 当期の業績についてTransmeta社社長兼CEOのMatthew R. Perry氏は,「売上高と粗利率は予測通りとなり,営業支出削減と現金状況改善は期待以上の成果を上げた」と述べる。

 同社の主な製品の状況は以下の通り。

TM8000:(サンプルを提供した)顧客からのフィードバックは好意的なまま変わりなく,2003年第3四半期に量産を開始する計画は変更しない。顧客は現在2003年秋発売予定のTablet PCや小型ノート・パソコンにTM8000を搭載するための設計を進めている。また,2004年春に発売する12インチから14インチのディスプレイを備えるノート・パソコンに向け,評価作業も行っている。

TM5800:組み込み市場で成功を収めている。「数四半期後に,大きな発表が行えるだろう」(同社)

 また同社は,2003年第2四半期の業績見通しについても明らかにした。売上高は約500万ドル,GAAPベースの1株当たり損失は16セント~17セント,一時的な費用を除いた場合の1株当たり損失は13セント~14セントの範囲になると予測する。

 「2003年後半は,組み込み製品の拡大とTM8000への移行の効果で業績が大きく伸びる。しかし,第4四半期の収益性目標達成はやや難しい」(Matthew R. Perry氏)

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