米Microsoftが米国時間4月15日に,2003会計年度第3四半期(2003年1月~3月期)の決算を発表した。売上高は78億4000万ドルで,前年同期の72億5000万ドルと比べて8%増加。純利益は27億9000万ドルで,前年同期の27億4000万ドルから増益となった。

 当期の希薄化後の1株当たり利益は26セント,前年同期は49セントだった。ちなみに同社は2003会計年度第2四半期(2002年10月~12月期)の決算報告時に1株を2株にする株式分割を発表している。

 当期の営業利益は37億2000万ドルで,前年同期の33億ドルから13%増加した。

 Microsoft社CFOのJohn Connors氏は,「非常に厳しい環境の中,当期も売上高と営業利益で素晴らしい結果を出すことができた。景気の先行き不透明感は大きいものの,当社は研究開発への投資を続けており,幅広い製品を生みだしている。近日リリース予定の『Windows Server 2003』『Visual Studio .NET 2003』『Exchange 2003』『Office 2003』などの製品で,顧客にIT支出以上の価値と生産性を提供する」と述べた。

 事業別にみた場合,Information Worker事業の売上高は,前年同期比9%増加した。「Office XP」の需要が同事業の成長をけん引した。Server Platforms事業の売上高は,同21%増加。広範囲にわたって好調だったが,特に「SQL Server 2000」は同40%近く成長した。Business Solutions事業の売上高は,同96%急増した。Microsoft社は当期にCRM製品「Microsoft Customer Relationship Management(CRM)」をリリースしている。

 同社は今後の業績見通しについても明らかにした。2003会計年度第4四半期(2003年4月~6月期)の売上高は78億~79億ドル,営業利益は31億~32億ドル,希薄化後の1株当たり利益は23~34セントの範囲とみる。

 2004会計年度通期(2003年7月~2004年6月)は,売上高が331億~338億ドル,営業利益が148億~151億ドル,希薄化後の1株当たり利益が1ドル4セント~1ドル6セントの範囲と予測する。

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