半導体製造装置・材料に関する業界団体SEMI(Semiconductor Equipment and Materials International)が米国時間4月15日,2002年の世界半導体製造装置市場について調査した結果を発表した。同市場の売上高は197億ドルで,2001年の280億ドルと比べて29.6%落ち込んだ。ちなみに,並はずれた活況を呈した2000年は478億ドルだった。

 SEMI議長兼CEOのStanley Myers氏は,「同市場は2年連続で売上高が減少し,今年は1994年以来最低となった」と述べ,今後の見通しについて次のような見解を示した。「世界情勢の不透明感によって,企業は設備投資を行うタイミングをつかめないでいる。しかし,市場は2003年から上向き,2004年には回復基調に入るだろう。300mmウエーハを使った製造技術などが市場の成長を後押しする」(同氏)

 地域別にみると,日本と欧州市場の縮小が著しく,それぞれ前年比約49%減,同約45%減となった。最大市場である米国は,同約28%減少。その他の地域(中国本土,シンガポール,マレーシアなどを含む)は同約12%減少した。2002年に成長した唯一の地域は台湾である。前年比9%増の約35億ドル規模となった。

 なおこの調査報告は,SEMIと日本半導体製造装置協会 (SEAJ) のメンバー企業が提出したデータをもとに集計した結果である。六つの主要地域と19の製品カテゴリに関するデータが含まれる。

世界半導体製造装置市場の地域別売上高(単位:100万ドル)


                    2001年            2002年           成長率
地域                 

欧州                 3,821             2,107          -44.9%
日本                 7,594             3,891          -48.8%
韓国                 2,191             1,667          -23.9%
北米                 8,175             5,908          -27.7%
台湾                 3,203             3,491            9.0%
その他               3,054             2,685          -12.1%
合計                28,038            19,749          -29.6%

出典:SEMI/SEAJ

◎関連記事
「2003年の世界半導体市場は前年比8.9%増。回復は2003年後半から」,米データクエスト
2月の世界半導体市場は前月比3.3%減収,「世界情勢の不透明感が影響」
2003年1月の北米半導体製造装置業界,「景気低迷は続くが,2003年後半から設備投資は増加」とSEMI
2002年の世界半導体製造装置市場は30.4%減の185億ドル規模」,米調査
2001年の半導体製造装置市場,前年比は38%減で過去最悪
2001年の世界半導体製造装置市場は前年比41%減,日本は17%減で「他の地域よりまし」
米インテルが2003年Q1決算を発表,売上高は横ばいの67億5000万ドル
米トランスメタの2002年Q4決算,前期比30万ドル減収だが赤字幅はわずかに縮小

[発表資料へ]