米Intelは米国時間4月15日に,2003年第1四半期の決算を発表した。売上高は67億5000万ドルで,前期比6%減,前年同期と比べて横ばいとなった。純利益は9億1500万ドルで,前期比13%減,前年同期比2%減。1株当たり利益は14セントで,前期比13%減,前年同期比では横ばいとなった。

 Intel社CEOのCraig R. Barrett氏は,「第1四半期は,コンピューティング関連事業が予想より好調,フラッシュ・メモリーが低調だった」と説明する。

 「今期は,ノート・パソコン向け新技術の『Centrino』や,携帯電話向けチップ『Manitoba』(コード名)を発表した。いずれも,通信とコンピューティングの統合に向けた当社の戦略の一環で,出足は好調である。これらの製品と,2003年後半の90nmプロセス技術の推進で先進的な取り組みを継続し,今後も安定した成長を持続する」(同氏)

 粗利益率は予測を上回る約52%だった。新製品の初期費用が予想より低くすみ,過剰在庫が処分できたことなどが貢献したという。

 株式投資や利息などによる損益としては,7500万ドルの損失を計上した。事前予測にあった損失額1億ドルより改善したのは,「利息による収入が予測以上で,未公開株式投資による減損が思ったより少なかったから」(同社)。

 同社は今後の予測についても明らかにした。主な内容は以下の通り。

・第2四半期の売上高は64億ドル~70億ドルの範囲
・第2四半期の粗利率は50%(プラス/マイナス2ポイント)
・2003年通期の粗利率は51%(プラス/マイナス2ポイント)
・第2四半期の費用(研究開発費とマーケティングおよび一般管理費)は20億ドル~21億ドルの範囲
・2003年通期の研究開発費は約40億ドル
・2003年通期の設備投資費用は35億ドル~39億ドルの範囲
・第2四半期における株式投資/利息などによる損益は,損失2000万ドル

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