「2003年3月は,アクティブ・インターネット・ユーザーの20%近くにあたる2500万人がオンライン・バンキングを利用した」。米Nielsen//NetRatingsが米国時間4月15日に,オンライン・バンキングの利用状況について調査した結果を発表した。
それによると,金融サービス・サイトを訪れるユーザーは1カ月あたり平均52分間を費やすという。最も利用者が多かった金融サービス・サイトは米Bank of Americaで,610万人以上のユニーク・ビジターを獲得した。また,同社はユーザーの平均滞在時間が1時間以上と,最も長かった。第2位は米Citibankで,ユニーク・ビジターは550万人。第3位は米Wells Fargoで,470万人。第4位の米Chase Manhattan Bankは290万人,第5位のBank Oneは280万人だった。
バンキングとクレジット・カード・サイトについてみた場合,男性ユーザーは全体の51%,女性ユーザーは同49%で,格差はほとんどなかった。年齢別では18~49歳のユーザーが全体の70%近くを占めた。また,年収5万~7万4999ドルのユーザーが30%を占め,年収15万ドル以上の高所得者の利用は,同7%だった。
「銀行の多くはWWWをうまく利用して,請求書の支払いや当座預金と普通預金の管理といった複数のオンライン機能を提供し,対象顧客を引きつけている。オンラインでもオフラインの世界と同様に,顧客の忠誠心が成功のカギを握っている。銀行は顧客の心をつかむために,サービスを向上し続けなければならない」(Nielsen//NetRatings社インターネット担当上級アナリストのPatrick Thomas氏)
■2003年3月の銀行/信用金庫サイトのトップ10 ユニーク・ 1人当たりの ビジター 滞在時間 (単位:1000人) (時:分:秒) 全体 24,800 0:52:28 1. Bank of America 6,145 1:02:55 2. Citibank 5,469 0:26:49 3. Wells Fargo 4,750 0:39:40 4. Chase Manhattan Bank 2,862 0:31:37 5. Bank One 2,802 0:36:01 6. Fleet Financial Group 1,940 0:43:04 7. Wachovia 1,939 0:52:31 8. Washington Mutual Bank 1,722 0:56:31 9. U.S. Bank 1,507 0:41:00 10. INGDIRECT.com 1,351 0:16:08 出典: Nielsen//NetRatings社(2003年3月)
◎関連記事
■世界のオンライン・バンキング利用状況,利用率トップはスウェーデン,日本は12位
■「オンライン・バンキングの利用者急増中,しかし銀行のWWW対応サービスはいま一つ」と米調査
■「2006年までに米国の44%を越える世帯が請求書をオンラインで閲覧」,米調査会社
■「2004年には米国家庭の1/3以上がオンライン・バンキングを利用」,米イーマーケッタの調査
■「米国のオンライン金融サービス利用者の半数近くは,アカウント統合に懸念抱かない」米ジュピターの調査
■「銀行のWWW対応サービスには改善の余地あり,ランキングはCitibankが首位」---米社が調査
■米シティグループと米マイクロソフトが金融オンライン・サービスで提携
■「2003年にオンライン支払いアプリケーションが急成長,競争力を保つために銀行はオンライン・アプリケーションへの注力が必要」と米ガートナー