米Intelは,動作周波数3GHz/システム・バス・クロック周波数800MHzのHyper-Threading(HT)Technology対応プロセサ「Pentium 4」と,同プロセサ用の新チップセット「875P」(開発コード名はCanterwood)を,米国時間4月14日に発表した。「高性能/高機能なワークステーションやデスクトップ・パソコンをターゲットとする」(Intel社)

 同プロセサは,これまで533MHzだったシステム・バスのクロック周波数を800MHzに高速化した製品。「パソコン内部の情報転送速度が,従来版に比べ最大50%速くなる」(同社)。また,プロセサの命令をスレッド・レベルで並列処理し,1つのプロセサを論理的に2つのプロセサとして扱えるHT Technologyに対応したことで,複数の複雑な処理を実行させる場合にパソコンの応答性が改善するという。

 一方,875PはHT Technology対応Pentium 4プロセサ向けチップセット。同社では,「デュアル・チャネルDDR400MHzシステム・メモリーに対応し,マルチメディアや3次元グラフィックスを多用するアプリケーションの処理時に優れた性能を発揮できる」としている。

 同チップセットは,プロセサとシステム・メモリー間のデータ転送速度を高速化する技術「Intel Performance Acceleration Technology(PAT)」と,同社のネットワーキング・バス技術「Communications Streaming Architecture(CSA)」にも対応する。CSAと同社のGビットEthernetコントローラ「Intel PRO/1000 CT Desktop Connection」を組み合わせると,「現在のPCIバス・ベースのソリューションで実現可能なネットワーク帯域幅を2倍にできる」という。

 そのほかの875Pチップセットの主な仕様は以下の通り。

・AGP8X
・USB 2.0
・Serial ATA
・2系統のDMAオーディオ・エンジン
・Serial ATA対応のRAID機能を内蔵可能
・Error Correction Code

 Pentium 4プロセサの1000個ロット時の単価は417ドルとし,まもなく利用可能とする。875Pチップセットの価格は,RAID機能を内蔵する製品が53ドル,内蔵しないものが50ドル。現在世界各地のパソコン/マザーボード・メーカー向けに量産品を出荷している。

 なお米メディアの報道(CNET News.com)によると,875Pの53ドルおよび50ドルという価格は,1万個ロット時の単価という。

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