米Sun Microsystemsは,ネットワーク・コンピューティングのセキュリティ強化を目的とした6種類のソフトウエアを米国時間4月8日発表した。「インスタント・メッセージング,コラボレーション,ネットワーク管理,取引の安全なIT環境を提供する」(Sun社)としている。

 「ネットワーク・コンピューティングのセキュリティは,そのまま企業のセキュリティを決定づける。ネットワークにほころびがあれば,企業全体が危険な状態に陥る」(Sun社ソフトウエア部門執行バイス・プレジデントのJonathan Schwartz氏)

 今回発表したソフトウエアとその主な特徴は以下の通り。

・「Trusted Solaris Standard Edition」:企業向けOS。SPARCとx86プロセサに対応。プライバシ保護を強化し,セキュリティ侵害のリスクを削減する。価格は999ドルから。

・「Trusted Solaris Certified Edition」:Trusted Solaris Standard Editionの強化版。SPARCとx86プロセサに対応。セキュリティ評価「Common Criteria」の「Evaluation Assurance Level(EAL)4」認定を受けている。価格は2495ドルから。

・「N1 Data Platform」:ストレージ・プーリングと統合を実現するためのプラットフォーム。視覚化によって,既存ストレージ・リソースの割り当て,新たなシステムの追加,あるいは削除を,必要に応じて容易に行うことができる。

・「Sun Management Center 3.5」:Sun社製ハードウエアやOS,アプリケーションを管理するソフトウエア。

・「Sun Open Net Environment(Sun ONE)Integration Server Secure Trading Agent」:Java技術をベースにした企業間取引(B2B)向けセキュリティ機能。XMLやEDI形式の電子書類を安全にやりとりする。ホスト接続1件当たり2000ドル。すでに利用可能。

・「Sun ONE Studio 8, Compiler Collection」:SPARCおよびx86システム向けアプリケーション開発用コンパイラ・セット。「コンパイル速度を最大30%高め,開発時間の短縮を実現する」(Sun社)。C,C++,Fortranに対応。2003年5月末までにリリースする予定。価格は995ドル。

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