米Siebel Systemsが米国時間4月4日に,2003年第1四半期決算の速報を発表した。売上高は3億3000万ドル~3億3500万ドルの範囲,ライセンス収入は約1億1200万ドルになる見込み。税引き後利益は300万ドル~500万ドルの範囲になるとみる。

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,1株当たり利益は1セントになる見通しという。金融情報サービスのFirst Callの予測では,売上高が約3億6900万ドル,1株当たり利益が4セントと見込んでいた。なおSiebel社の前年同期の実績は,売上高4億7780万ドル,1株当たり利益12セントだった。

 同社によると,予想に反し多くの顧客が購入契約を来期以降に延期した影響で,業績が悪化したという。「同期は売上予測通りに販売が進むと考えていたのに対し,終盤になって数件の契約が延期されてしまった。仮に延期がなければ,ライセンス収入と利益は予測の範囲内に収まっていたはずだ」(同社)

 Siebel社CEOのThomas M. Siebel氏は,「中長期の見通しに関して当社は今も楽観的」とコメントする。「22億ドル以上の現金を保有しており,財務面は盤石だ。当社は今後も製品/顧客/CRM市場においてリーダーであり続ける。景気が回復した暁には,収益を上げられる位置についている」(同氏)

 同社は,正式な2003年第1四半期決算を2003年4月23日に発表する予定である。

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