米Dolby Laboratoriesとデジタル・ビデオ処理技術を手がける米DemoGraFXは,Dolby社がDemoGraFX社の資産を買収することで合意した。買収は4月末までに完了すると見込み。Dolby社が米国時間4月4日に明らかにしたもの。
この合意によりDolby社は,DemoGraFX社の特許,画像信号処理に関するノウハウ,ハードウエア/ソフトウエア・システム,試作品および製品系列,すべての技術開発インフラを買収する。
DemoGraFX社の画像技術チームは,画像圧縮,フィルタリング,フォーマット変換,コンピュータ・グラフィックス,ソフトウエア・モデリング,画質解析,並列コンピューティング,パソコン用アプリケーション・ソフトウエア,ビデオ/パソコンのハードウエア設計分野において,幅広い経験があるという。買収後はDolby社の研究部門の傘下に入り,エンタテインメント関連業者が集まる米西海岸に近いカリフォルニア州バーバンクのDolby社施設で作業を進める。
Dolby社社長のBill Jasper氏は,「当社の戦略は,エンタテインメント向けの主要信号処理ソリューションを提供すること」と述べる。「当社はエンタテインメントの重要な市場をターゲットとする極めて高品質の画像処理ソリューションを携え,技術,製品,サービス事業の拡大を行っている。DemoGraFX社の資産買収は,この方向性と完全に一致する」(同氏)
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