米Sun Microsystemsが米国時間4月4日に,新事業部門「High Performance and Technical Computing(HPTC)」の開設を明らかにした。ソフトエア,サービス,販売,ストレージ,コンピューティング・システムなど,高性能テクニカル・コンピューティングに関する同社の製品を統括する。

 HPTC部門のバイス・プレジデントには,Shahin Khan氏が就任する。Khan氏は1996年にSun社に入社。新部門では,製品開発計画を統合し,HPTC製品のマーケティングと戦略的取り組みを推進する,としている。

 「ビジュアライゼーション・サーバー『Sun Fire V880z』から『HPC Storage Area Network』技術や『Sun ONE Grid Engine』ソフトウエアなど,当社は高性能テクニカル・コンピューティング市場向けの幅広い製品を抱えている。また,Project JXTAやチップ・マルチスレッディングといった基盤技術により,高性能だけでなく高生産性の実現を保証する」(Khan氏)

 また同氏は,「高性能テクニカル・コンピューティング市場が企業コンピューティングの未来を示してきた例はたくさんある。64ビット・システム,並列コンピューティング,階層的ストレージ管理,データ・ビジュアライゼーション,グリッド・コンピューティング,そしてWWWもそうだ。Sun社は引き続き,この市場における研究開発に注力する」と述べた。

 HPTC部門が焦点を当てる主な製品や技術は以下の通り。

・64ビットのハイエンド・ワークステーション「Sun Blade」。

・「Sun Fire」のエントリ・レベル・サーバーとブレード・サーバーを用いたクラスタ・システム。次世代データ・センター構想「N1」を通じて高性能コンピューティングを提供する。

・Sun FireのハイエンドSMPサーバー。CPUを最大106個搭載する。「Solaris」と「UltraSPARC」を採用したすべてのシステムとバイナリ互換を持つ。

・「Sun HPC ClusterTools」やSun ONE Grid Engineなどのソフトウエアや,高性能ストレージ技術とSAN技術。

・光接続技術「Sun Fire Link」。

・Sun Fire V880zをベースにした価格/性能視覚化システム。

・Linuxベースのエントリ・レベル・システム。

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