米Dell Computerと米Oracleは,販売合意などを含む両社の戦略的提携の拡充について米国時間4月2日,発表した。これにより両社は,「Oracle9i Databaseを搭載するDell社のPowerEdgeサーバーについて低価格商品を設定し,共同でサービスを提供する」(両社)

 現在両社は,米国におけるOracle9i DatabaseとOracle9i Application Serverの販売で協力関係にある。関係を拡充することで,新たに欧州とアジアも対象地域に含める。「顧客は従来通りDell社のみと取引していても,Dell社のサーバーへのOracle社製ソフトウエア導入が容易に行えるようになる」(Dell社)

 さらに両社は,あらゆる規模の企業顧客に向け,低価格のクラスタ製品も提供するという。Oracle9i Database with Real Application Clustersと,同ソフトウエアに最適化したDell社のサーバー/ストレージの組み合わせを,1万8000ドルより販売する。対応OSは,Red Hat Linux Advanced ServerおよびMicrosoft Windows。

 またDell ServicesとOracle Consultingは,顧客サービスでも協力する。「我々のサービスを利用すれば,経費削減が可能となる。そして,ベンダー独自の旧式データベース・アーキテクチャを捨て,標準ベースのDell社製サーバー/ストレージ・プラットフォーム上のOracle9i Database with Real Application Clusters環境へ容易に移行できる」(Dell社)

 これらサービスは,米国およびカナダでは直ちに,欧州/アジア/中南米では2003年後半に利用可能とする。価格はサービスの内容によって異なり,既存データベース・アプリケーションからOracle9i Databaseへの移行を10日間かけて行う場合,約3万5000ドルかかるという。

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