米IDCが米国時間4月2日に,北米におけるWebサービス・ベースの専門サービス市場に関して調査した結果を発表した。2002年は期待ばかりが先行した同市場だが,2003年は売上高が10億ドルを突破する見込みだ。2004年には前年比146%増の27億ドルに拡大し,2003年初め~2007年末までの累計売上高は222億ドルにのぼるとみる。

 ちなみに2002年は,北米で約3300件のWebサービス対応プロジェクトが進行したという。

 Webサービス・ベースの専門サービスで,最も成長が見込める分野はシステム・インテグレーションである。2003年末時点の売上高は5億ドルを超え,2004年には前年比157%増の13億ドルに達する。

 2003年は大企業がWebサービス導入をけん引し,市場の総売上高の72%を創出する。しかし,年を追うごとに中小企業における導入が進み,2007年には総売上高の40%にあたる30億ドルを生み出すようになる。

 市場のビジネス・チャンスを逃さないために,IDCが専門サービス企業に向けるアドバイスは主に以下の通り。

・揺籃期のWebサービス市場に参入する際は,ビジネス・プロセスや分野別の専門知識を利用する

・競争力のあるWebサービス機能と手法を開発し,顧客との良好な関係を確立するべきである

・オフショア(海外ベース)あるいはニアショア(近隣国ベース)のアプリケーション開発/管理サービスを利用し,コストを抑える

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