米Red Hatが米国時間3月31日に,個人ユーザー向けLinuxディストリビューションの新版「Red Hat Linux 9」のリリースを明らかにした。「最新のオープン・ソース技術を取り入れた」(Red Hat社)としている。

 また,旧バージョンの「Red Hat 8.0」で,デスクトップ環境「Bluecurve」を採用したが,新版では「Bluecurveのインストール・ナビゲーションやインタフェースをさらに向上し,新たなツールやアプリケーションも追加した」(Red Hat社Operating Systems Development部門バイス・プレジデントのBrian Stevens氏)。

 Red Hat Linux 9の主な特徴は以下の通り。

・スレッド処理NPTL(Native POSIX Thread Library)を採用

・米Sun Microsystemsのオフィス向けソフトウエア・スイート「StarOffice」のオープン・ソース版「OpenOffice.org」が付属。文書,スプレッドシート,プレゼンテーション作成ツールが含まれる

・MozillaのWWWブラウザ,電子メール・クライアント,アドレス帳,HTMLコンポーザ,オーサリング・ツールが付属

・Ximian Evolutionの電子メール・クライアント,カレンダ,連絡先マネージャが付属

・プリント機能にCUPSを採用

・Linuxカーネルは2.4.20,GCCは3.2.1。WWWサーバーはApache 2.0対応

 Red Hat Linux 9のバイナリとソース・コードは「Red Hat Network」メンバーに配布を開始している。

 なお4月7日より,同社WWWサイトまたは小売り店で販売を開始する。30日間の「Red Hat Network Basic Service」とWWW対応サポートを含む場合のメーカー希望小売価格は39ドル95セント。OSを収めたDVD,「SysAdmin Rescue Tool」,オフィスとマルチメディア・アプリケーションのCD,60日間のRed Hat Network Basic ServiceとWWWサポートおよび電話サポートを含む場合は,149ドル95セント。

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