松下電器産業と東芝は,両社の合弁会社Matsushita Toshiba Picture Displayに,松下の米国子会社Matsushita Display Devices Corporation of Americaと東芝の米国子会社Toshiba Display Devicesを併合すると,米国時間3月28日に発表した。「Matsushita Display Devices社とToshiba Display Devices社はいずれも大型CRTの製造を手がけており,この併合により世界第3位の規模を持つCRT会社が誕生する」(両社)

 Matsushita Toshiba Picture Display社は,松下と東芝が2002年秋に発表したジョイント・ベンチャ。CRTの研究/開発,製造,販売を行う。今回の併合により,従業員数は世界全体で1万5700名となり,北米最大の32インチ,36インチCRTメーカーになるという。出資比率は,松下が64.5%で東芝が35.5%。

 併合対象のMatsushita Display Devices社は,1988年に米American Matsushita Electronicsとして操業を開始し,2003年1月に現在の社名になった。従業員数は1350名以上。オハイオ州トロイの工場には5本の製造ラインがあり,CRTの生産能力は年間600万台という。

 一方Toshiba Display Devices社は東芝と米Westinghouseの合弁会社で,ニューヨーク州ホースヘッズの工場で1986年に操業を開始。1989年に東芝の100%子会社となった。現在の従業員数は1150名以上。

 「北米トップのCRTメーカーとなるため,我々の持つ管理/従業員リソースの活用方法を検討する。製品製造/設計の標準化によりコスト競争力を強化することで,トップを獲得できるだろう」(Toshiba Display Devices社社長兼CEOのShigekazu Shibata氏)

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