米Hewlett-Packard(HP)は米国時間3月26日,北アイルランド政府が推進するeラーニング・プロジェクト「Classroom 2000 (C2K)」の契約を獲得した,と発表した。受注金額は1億ドル。契約期間は5年間で,その後2年間の延長を見込んでいる。

 C2Kでは,今後10年間で,北アイルランドにある初等学校から大学までの1200校を共通のインフラに接続し,35万人のユーザーがオンライン接続できるようにする。「2004年までに,同地域内における生徒の大半が,ビデオ会議やオンライン上の仮想教室といった機能を利用できるようにしたい」(HP社)

 また同社は,技術,カリキュラム,教育用ツールなどにおけるニーズの変化に対応できるように,「適応性のあるインフラ構築を目指す」(同社)という。なお,グループウエアには米Microsoftの「Exchange」を採用する。

 「C2Kは先駆的な取り組みで,将来のeラーニングのあり方を示す規範となる。当社が設計/構築するインフラによって,生徒,教師,父兄,学校経営者などが,インタラクティブでカスタム化された,全く新しい教育環境を体験できる」(HP社HP Services UK and Ireland事業担当バイス・プレジデント兼ジェネラル・マネージャのJim Kent氏)

 HP社はC2Kプロジェクトで,ドイツのHyperwaveおよび英Amazeと戦略的提携を結ぶ。Hyperwave社はeラーニング・ソリューション「eKnowledge Infrastructure」を提供する。Amaze社がビジュアルおよび機能設計全般と,Hyperwave社製ソフトの統合を担当する。

◎関連記事
アクセンチュアがeラーニング大手と提携,教育分野のアウトソーシングも視野
「米WebCTのeラーニング・システムは米サンが支えている」,両社が導入状況を発表
米マイクロソフト,米AOLなどがネット教育ソフトの米Blackboardに出資
アットネットホーム,旺文社DIと提携して「英検」のeラーニング・サービス提供
「2000年の教育業界の売上高は8%増,e-learning企業が好調」,米社の調査
「企業向けe-learning市場は年率50%成長で2005年には180ドル規模に」と米IDC
2005年に米国大学の9割がeラーニング導入,市場は年10%成長で50億ドル規模へ
10の先進事例に学ぶ「eラーニング導入法」(第1回)

[発表資料へ]