ストレージの業界団体であるStorage Networking Industry AssociationのIP Storage Forum(SNIA IPS Forum)とメンバー企業は,インターネット技術の標準化組織IETF(Inteenet Engineering Task Force)が先ごろ承認した3つのIPベース・ストレージ標準仕様に対する支持を米国時間3月26日に表明した。

 対象となる標準仕様は,IETFのIPストレージ・ワーキング・グループが2003年1月に承認した「Fibre Channel over TCP/IP(FCIP)」「Internet Fibre Channel Protocol(iFCP)」と,同2月に承認した「Internet Small Computer Systems Interface(iSCSI)」である。

 SNIA IPS Forum共同議長のBill Lynn氏は,「これらIPベースの標準仕様が承認されたことは,相互接続性を備え管理が容易なストレージ・ネットワーキング・ソリューション実現に向けた大きな節目に当たる」と説明する。

 「SNIA IPS Forumの最終目標は,信頼性のあるIPベースのストレージ・ネットワーキング・ソリューションを提供し,既存のネットワーク・アーキテクチャを最大限活用できるようにすることだ。IETFの努力が標準仕様承認に結びついたことで,エンド・ユーザーやベンダーは安心してIPストレージ・ソリューションの開発や導入を進められるようになる」(同氏)

 なおこれら3つの標準仕様に対応した製品は,仕様が確定される以前の2002年夏から利用できる状態にあったという。SNIA IPS Forumのメンバー企業は,2003年秋には承認版仕様に対応する製品の提供を開始するとしている。

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